僕は理科が嫌いでした。
物質はたくさんの分子でできているって言われたってそれが目に見えないし本当かも分かんないから、それがなんか納得いかなくて嫌でした。
「昨日、星を見て色んな星が見えたんだ。!」
持ち帰ったはずの星座早見盤をわざわざ持ってきて僕に一生懸命説明をしてくれた子がいました。
星も一緒。あれは何億光年先にあって何℃でなんて話を聞いてもいまいちピンと来なくて僕にとって星はただキラキラしている綺麗なものでしかありませんでした。
そんな話をしました。
すると目に見えない代わりに違う何かが教えてくれるんだよ。今空気の勉強してるけど空気は目に見えない代わりに押すと押し返してくれるでしょ?だから実験をするんだよ。
なるほど。言われたら当たり前のことですが妙に腑に落ちました。
この子が僕の同級生にいたらもしかしたら僕の理科はもう少し楽しかったのかもしれない。って思いました。